- 基本全公開のesa、例外的に公開範囲限定のGoogle Docsという構成がよいと思っている
- 細かい公開範囲設定ができるツールを使うと、人間は公開範囲を設定してしまう
- 人間の行動は環境に規定される
- 公開範囲の設定が可能なツールを使うと、ドキュメントを書く度に「これはどこまで公開すればいいのか」という問いが無意識に生まれ、公開範囲を制限する、という選択肢が生まれる
- 全公開 or 制限という判断を迫られると人は安全側に倒れてしまうので、公開範囲を制限することになる
- 結果、多くのドキュメントは全公開ではなく、公開範囲が設定されることになる
- これにより細かいところで情報の非対称性が生まれる
- ドキュメントを読んでいて、そこにある別のドキュメントへのリンクを辿るが見えない、など
- バックグラウンドを詳しく知りたい、というWhyから考える精神の働きを妨げる
- esaは公開範囲の設定ができない
- 標準のドキュメント作成フローから公開範囲設定がなくなることで、「ドキュメントを書く場合は全公開」がデフォルトになる
- 公開範囲設定があるツールを使うと、毎度権限設定に行動が導かれ、権限設定沼が発生する。これがesaを選ぶ理由
- デフォルト全公開、というナッジが機能する
- 標準のドキュメント作成フローから公開範囲設定がなくなることで、「ドキュメントを書く場合は全公開」がデフォルトになる
- Google Docsも基本全体公開にする
- 他社の人との共有などでGoogle Docsを利用する場面は出てくる
- この場合も全体公開にする
- 権限設定は単純にする
- 全体、VPのみ、経営陣のみ、など
- 縛りプレーで悩みを減らす
- 細かい公開範囲設定ができるツールを使うと、人間は公開範囲を設定してしまう
最近良かった音楽
ブギーって言うんですか?ディスコとはまたちょっと違う音楽。天国のような音楽…発見した日は5回くらい聴いた気がする。
2008年くらいから古い音楽を聴くのに夢中で(あと仕事にかまけて新譜を掘らなくなった)完全に抜けていた時代にこんなポップスが出ていたとは。元はシューゲイザーだったんだけど、そうでなくなってからのほうが好き。
音楽というかダンスなんですが、90年代のNYの有色人種LGBTQシーンのダンスとハウス・ミュージック。しなやかで力強くてセクシー。めちゃくちゃかっこいい。2:59くらいからYolandaというレジェンドが踊ってて、それがやばすぎ。
すごく良い。意図的なのかわからないけど、2000年前後のJ-POPの気配がちょっとある。
を読んでレゲエにあらためて(主に社会的バックグラウンドとかに)興味を持ち、
を読み、あまり聴いていなかったダンスホールを聴いてみた。
異常にシンプルなトラックに完全に機能的な「飛ばす」ボーカルサンプル。危険な音楽。
で、レゲエを色々聴いていて発見した。初心者なのでどんどんいい曲が見つかる。この前新宿のHMVで友人がDJするイベントをやっているときにLPを発見していいタイミングで手に入れた。
どういう経由で発見したかわからない。日本のSSW。音の隙間と繊細な抑揚に息を呑むけどベタッとしていない。単純に大変良い。
現行NYヒップホップが面白いというのはよく聞いていたけど何故か聴いていなかった。ふと聴いたら本当に良かった。おれたちの大好きな陰鬱90's NYヒップホップが現代的に再構成されていたとは。この辺はどのリリースもある程度かっこいいのですごい。
全部最高。本当に「レイト・ナイト・テイルズ」。一人で午前2時くらいから聴いて欲しい。僕の音楽の趣味知ってる人は「藤村くん絶対好きなやつじゃん…」って思うはず。
一曲挙げるとしたらこれ。死んじゃう。
2018年に読んだ本
歴史、ゲノム、経済学が多かった。哲学はあまり読まなかったな。
おすすめ3選は下記。
- 遺伝子―親密なる人類史(上)、遺伝子―親密なる人類史(下)
- あらゆる人におすすめ
- 「イノベーターのジレンマ」の経済学的解明
- 仕事で少しでもデータに関わる人におすすめ
- 維新史再考
- 歴史に興味がある人におすすめ
個人ベストはこれ。
では、読んだ本を紹介します。

- 作者: マーク・マゾワー
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2017/06/20
- メディア: 新書
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オスマン帝国崩壊からバルカンの各国にナショナリズムが生まれる経緯でいろいろ揉め事が増えたよね、オスマン帝国時代はそれなりに様々な民族や宗教が共存できていたのに…というかその頃は民族をアイデンティティとするナショナリズムってなかったんだよね、という本。若干難しい。

ゲノムで社会の謎を解く――教育・所得格差から人種問題、国家の盛衰まで
- 作者: ダルトン・コンリー,ジェイソン・フレッチャー,松浦俊輔
- 出版社/メーカー: 作品社
- 発売日: 2018/01/25
- メディア: 単行本
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2018年は偶然手にとったこの本のおかげですっかりゲノムにハマってしまった。ゲノムは社会的格差を解明するのか?能力は遺伝するのか?それはどこまでゲノムからからわかるのか?環境との関係は?などといった話題が細かく検証される。パースペクティブも広いし話も細かいし、かなり難しい本。ただその分問題意識は(もやっとだけど…)広がった。

- 作者: NHKスペシャル取材班
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2017/04/25
- メディア: 文庫
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人体のしくみの本。高校の生物の授業の内容が抜けちゃってる人(僕です…)にはおすすめ。さっと読めます。

ゲノムが語る生命像 現代人のための最新・生命科学入門 (ブルーバックス)
- 作者: 本庶佑
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/11/21
- メディア: Kindle版
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『ゲノムで社会の謎を解く』が若干手に負えないので途中で買って読んだ。理解が進んだけど、面白さ的にはイマイチ。

- 作者: シッダールタムカジー
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2018/02/15
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- 作者: シッダールタムカジー
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2018/02/15
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『ゲノムで社会の謎を解く』の前に読むべきはこの本でした。遺伝子に興味がある人にはまずこの本をおすすめします。長いけど、だいたい全体像がつかめます。読書としても非常に面白い。今年一番人に勧めたい本。

- 作者: 須田桃子
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2018/04/13
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ゲノムを人工的に「書いて」生物を作るという、すごいプロジェクトをはじめとしてゲノム編集などの話も。なんと人工ゲノムで生物を作ることは原始的なレベルではあるけど実現しています。衝撃。とても読みやすい。人間への適用、テキトーにゲノムをいじった蚊を放ったら地球が長い時間をかけて作った生態系が不可逆に変わってしまうため倫理的な問題があるとか、そこら辺も触れられています。

- 作者: ジェニファー・ダウドナ,サミュエル・スターンバーグ,櫻井祐子
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2017/10/04
- メディア: 単行本
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『合成生物学の衝撃』でも出てくる遺伝子編集技術、CRISPRを開発した人の本。『合成生物学の衝撃』を読めばOKかも。CRISPRの技術的な側面に興味を持った人は読んでもいいのでは。

- 作者: 瀧澤弘和
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2018/08/17
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ミクロ経済学は「人間は合理的に行動する」って前提のもと需要と供給の関係で価格が決まるよね」って話なんだけど、そもそも人間は合理的に行動していない。というところからスタートする、ミクロ・マクロ以降の現代経済学をコンパクトに密度高く説明する本。ゲーム理論と行動経済学は有名だけど制度論のところが興味深かった。最終的に規範的な議論を無視できないよねという哲学っぽい問題意識に帰着していくのも面白い。

- 作者: ダグラス・C・ノース
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2013/02/21
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『現代経済学』の精度論の説明の主となっているのがダグラス・ノース。数年前になにかで興味をもって積読してあったのを読み直しました。今年のナンバー2。以下感想のツイートを引用します。
ダグラス・C・ノース『経済史の構造と変化』による政治機構と経済機構の特徴
— 藤村 (@ffu_) 2018年10月5日
1 ルールや規制という形で行動を制約する仕組みを確立する
2 ルールや規制からの逸脱を発見し、ルールや規制を守らせるための手続きを定める
3 ルールや規制の執行コストを減らすため、道徳・倫理上の行動規範を明確にする
これ読んで、だいたい組織論の本で言ってることって煎じ詰めると新制度派経済学の話になるんじゃないかと思った。みんな組織論の本を投げ捨ててダグラス・C・ノース読もうぜ!(暴論)あと普通組織では下からやるけど(ミッションとか…)人間の行動を観察する学問ではこの順番だよな、とかも思った
— 藤村 (@ffu_) 2018年10月5日
エイリアンが人間を観察する目線が自然主義だ、って植原亮『自然主義入門』に書いてあった気がするけど、経済学はその極地って感じで面白い。政治機構・経済機構においてイデオロギーがどのような役割を果たすかの説明とか。
— 藤村 (@ffu_) 2018年10月5日
「自由市場というイデオロギーは、マルクス主義とは異なり、政治・社会・哲学(無論、形而上学も)をも包括する総合理論という形で発展してこなかったため、環境が変化する中で人々の心をつかみ続けるのが非常に難しくなってきている」っては、そうなんだよな〜という
— 藤村 (@ffu_) 2018年10月5日
仕事が定型化していない組織では、成果の正確な評価のコストが高い。成果が正確に評価されないとサボりが発生する。サボりを減らし、評価のコストを下げるために有効なのはイデオロギー。ただしイデオロギーの有効性が下がると成員は他の組織に移るか革命が起こる。最近読んだ経済史の本に書いてあった
— 藤村 (@ffu_) 2018年11月16日
国家の話なんだけど、スタートアップかよ!って思った。国家でいうイデオロギーはスタートアップのヴィジョン・ミッション・バリューと考えると。SOや株などのインセンティブの観点が抜けちゃうけど、それでも参考になる。組織論は最終的には国家のデザインの話になるな
— 藤村 (@ffu_) 2018年11月16日

- 作者: 伊神満
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2018/05/24
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『イノベーションのジレンマ』で言っていることがほんとうに正しいのかを経済学で解明する本。『イノベーションのジレンマ』を題材にした実演!実証分析って感じ。僕らが仕事でやっている「データをもとに何か確からしいことを発見する」ってやつは、たぶん経済学を使いやすくアレンジしたものだと思っている。この本はそれのプロのやり方を追体験できるのがよい。ということでデータを使って意思決定している人全般におすすめ。語り口も軽妙で1読書としてもとても楽しい。

- 作者: 松本俊彦
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2018/09/06
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薬物依存症の第一人者による薬物依存症全般についての解説と、著者が進めた日本における薬物依存症の回復プログラムの歴史。多くの誤解があり、現状の「ダメ・ゼッタイ」という公的機関によるメッセージでは依存性者は減らないという理由がわかる。危険ドラッグが流行ったメカニズムは戦慄した。触れられにくいけど確実に存在する社会問題なので、この本は多くの人に読んで欲しいです。

- 作者: 竹山美宏
- 出版社/メーカー: 森北出版
- 発売日: 2018/03/06
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定理のつくりかた、というか「問題の解き方」の本。汎用的なティップスが詰まっててサクッと読めるので実用書としても有益ではないか。特にプログラマーの人にはおすすめ。たぶん中学数学くらいで読めます。読みやすいし、面白かった。

- 作者: 数見肇
- 出版社/メーカー: ベースボールマガジン社
- 発売日: 2003/12
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突然ハマった。ひたすらローキックで戦うスタイルが渋すぎて…。
だが、努力にまさる天才は無いと言われるように、才能などというものは格闘技においてはそれほど重要ではない。要は、どれだけ強くなりたいか。強くなるためにどれだけの努力ができるか。そして、そのモチベーションをどれだけ長く保つことができるか。それに尽きると思う。
という一節は心に残りました。

- 作者: 青木直史
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/03/27
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ギターの演奏の出来を定量化したくて、ひとまず概要を把握するべと思って読んだ。とてもわかりやすかった。音楽関わる人は読んで損なさそう。僕も早く読めばよかった。

- 作者: Guido van Rossum,鴨澤眞夫
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2016/03/24
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ギターの演奏の出来の定量化をPythonでしようと思って、文法などうろ覚えだったので通読した。その後やったDjangoふくめ、Pythonは何かと明示的でいいですね。仕事で使ってみたい。

- 作者: チャールズ・ローゼン,朝倉和子
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 2009/09/19
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ピアニストが書いた、ピアノという楽器やその演奏についての本。理解が深まってより楽しめるようになった。クラシックの音楽教育とその功罪についても触れられていて、知らないことばかりなので勉強になった。教科書的な記述というより著者の音楽感が出ている本で、それがとてもよい。音楽に長く深く触れている人の知見は響く。「音楽は自分のためでも聴衆のためでもなく、音楽のために演奏されている」という一節は感動した。そうなんだよなあ。

- 作者: デイヴィッド・サルツブルグ,竹内惠行、熊谷悦生
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2010/04/01
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人を軸に統計学の歴史をひもとく本。数式が出てこないので逆にややこしい面があるし、そもそも統計的な知識って演繹的な知識と比べて何が違うの?って裏テーマを理解してあげるためにも、ある程度統計学を理解してから読んだほうが楽しめると思った。とはいえ面白かった。

- 作者: 森功
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2018/12/05
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地面師やばい。

- 作者: 半藤一利
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2012/09/20
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終戦の日の大日本帝国陸軍のクーデターをめぐって。終戦の日にノンストップで読んだ。
阿南惟幾が美化されすぎている気もする。が、美化したくなるのも正直わかる
— 藤村 (@ffu_) 2018年8月15日

- 作者: イルセ・サン,枇谷玲子
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2016/10/22
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HSP(Highly sensitive person)といって、要はめっちゃ敏感な人がいるらしい。僕もその気があるなあと思い読んでみた。いるっぽいです。同じ人がいるんだな、と思うと気が楽になった。

- 作者: 三谷博
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2018/01/26
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なんだか人文界隈で話題になってるな?と思ってふと読んでみたらめちゃくちゃおもしろかった。明治維新って封建制から近代国家に変化するプロセスで最も血が流れてない例のひとつみたいで、なんでそんなにうまく行ったの?というのが「公議」という概念を軸に解説される。ちなみに坂本龍馬の活躍エピソードとかは全く出てこない。そういえば平成も終わりだし、憲法も変わりそうだし、そんな今のリベラル・デモクラシーのルーツを探るって面で読むと面白いと思います。今年は歴史の本を沢山読んだけどこれが一番良かった。

- 作者: 久保田哲
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2018/06/20
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リベラル・デモクラシーのルーツを探る、という路線で『維新史再考』の続きとしてこれを読むと良いです。明治維新から20年ちょいの帝国議会開設までの歴史を解説する本。貴族院の立場、どの程度リベラルにしたらちゃんとやっていけるか、などなどの論点をめぐって綱引きが沢山あったことがわかる。

- 作者: 瀧井一博
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2003/12/11
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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さらに明治憲法について深掘り、というか伊藤博文や岩倉使節団についてもうちょっと読み物的な内容を楽しみたいならこれ。伊藤博文がめっちゃがんばったことがわかる。

- 作者: 小林和幸
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2018/03/06
- メディア: 新書
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最近しょうもない歴史本が多すぎるので俺たちが本物を見せてやるよ、という意気込みで書かれた『昭和史講義』シリーズの明治編。歴史ってきれいな通史にまとめきれない複雑な事情があって成立しているんだな…というのが実証的な研究からわかる。テーマごとにコンパクトにまとまっていて読みやすい。

昭和史講義: 最新研究で見る戦争への道 (ちくま新書 1136)
- 作者: 筒井清忠
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2015/07/06
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- 作者: 筒井清忠
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2016/07/05
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その『昭和史講義』がこれ。第一線の昭和史研究者が集まって全体像を描く、という本。すごい面白い。さっきも書いたけど、とにかく歴史は複雑。まともな歴史の本が読みたい人にはおすすめします。

経済学者たちの日米開戦:秋丸機関「幻の報告書」の謎を解く (新潮選書)
- 作者: 牧野邦昭
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2018/05/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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さらに昭和史。開戦前に秋丸機関という組織が「経済力違いすぎて勝てないっす」という報告を出していて、なんと陸軍でも海軍でもそれがコンセンサスだったという。それなのになんで開戦したの?というあたりを行動経済学を使って解説するという歴史と経済学が好きな人は興奮が禁じ得ない本。歴史と経済学と組織の意思決定に興味がある人にはおすすめ。『失敗の本質』の高解像度バージョンとしても読める。

遊びある真剣、真剣な遊び、私の人生 解題:美学としてのグリッドシステム
- 作者: ヨゼフ・ミューラー?ブロックマン,佐賀一郎,村?庸子
- 出版社/メーカー: ビー・エヌ・エヌ新社
- 発売日: 2018/05/24
- メディア: 単行本
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スイス・タイポグラフィの代表的な作家の自伝。想像以上に信念の人で自伝としてとても面白かった。
50年代末、私は自分の職業的活動をより意義深いものにするため、あらたな方針を定めた。それは造形者として一般社会に害になり得る仕事の依頼は全て断るというものである
とか。抑制的なそのタイポグラフィも、プロパガンダとならないように最新の注意をこめて「内容」を中立的に伝えるという意味があったそうな。いち職業人として感銘を受ける部分が多かった。

- 作者: 竹中平蔵,大竹文雄
- 出版社/メーカー: 東京書籍
- 発売日: 2018/03/09
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そういえば読んだことないな…と思って読んでみた。規範的な議論が抜けているというか、本当に弱肉強食で良いと思っているんだなあという感慨があった。

- 作者: 新庄耕
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2015/06/05
- メディア: Kindle版
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不動産ネタのパッと読める本として読んだ。笑った。

- 作者: 守山久子
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2015/04/17
- メディア: Kindle版
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バルミューダのデザインがなんか好きになれなくて、その理由を探るべく読んでみた。けどよくわからなかった。たぶん伝統的なデザインを踏襲してないからだと思うんだけど…。

ベリヤ―革命の粛清者 (1978年) (ハヤカワ・ノンフィクション)
- 作者: タデシュ・ウィトリン,大沢正
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1978/02
- メディア: ?
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20世紀最強の悪人ことベリヤ。スターリンのもとで人を殺したり、人を殺したり、人を殺したりした人です。衝撃的だったのは、スターリンってもともとグルジアから出てきた人で、グルジアの共産化にはさほど貢献していないんだけど、それを知っている人を全員殺してスターリンをグルジアの労働者を開放した英雄として描く「正史」を作ろうとしたってところ。『共産主義国書 ソ連編』でも思ったけど共産主義は自由主義の国家と違って「正解」があって、あるんだけどそれが権力者の都合によって恣意的に操作されるのが怖い。

- 作者: ルチル・シャルマ
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2018/04/06
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面白くなかった。「ブレイクアウト・ネーションズ」をのアップデート版か。

- 作者: 中村圭志
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 2016/08/19
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宗教の本。信仰がない人の視点で書いてある。僕はこのジャンルは詳しくないんですが、この本ならある程度正確な理解と肌感覚が持てるのではないか。おすすめ。読み物としても面白い。

コサック?1852年のコーカサス物語? (光文社古典新訳文庫)
- 作者: トルストイ
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2013/12/20
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なんで読んだかわからない!コサックというウクライナの戦闘騎馬民族のお話。トルストイって感じで普通にお話として面白いしコサックの雰囲気が感じられる。

- 作者: 黒川祐次
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2014/07/11
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めっちゃ豊かな土地を持っているにもかかわらず、ロシア、オスマン、ポーランドと列強に翻弄されたウクライナの歴史。めちゃくちゃ面白いってわけではないけどよくわかる。 余談ですが2014年のウクライナ騒乱の後右傾化が進んでいるようで、ついにこんなフェスが開催されてしまいました。要はネオナチのメタルのフェスです。アメリカ含め世界中から相当な人数が集まったようです。ヘッドライナーのAbsurdは殺した人の墓をデモテープのジャケットにしたネオナチのバンドです。以前からネオナチのメタルは地下で細々と活動していましたが、ここまで大手を振ってやるとは。衝撃を受けました。しかも参加者をインスタで調査すると、メタルマニアというよりマッチョで入れ墨を大量に入れたMMAやってそうなおしゃれな人が結構多い。ウクライナでもマージナルな存在なのか、庶民の娯楽になりつつあるのか。注視していきたいと思います。

- 作者: 阿川弘之
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2016/04/01
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海軍兵学校に賢い人がいたっぽい、という情報から読んでみた。歴史の本としてはどうなのかなあ。前後関係としては昭和史の本を乱読する前に読んだ本なので、今となってはなんともいい難いところあり。ちなみに読んだ昭和史の本では井上成美はちょっとしか出てこなかった。

- 作者: 石毛直道
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2016/12/23
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いろんな食べ物の話。食べ物好きが電車の時間つぶしで読むには良い。

- 作者: マシュー・バロウズ
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2015/11/30
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結構面白かった気がするけど、もはや全然記憶にない。
ということで今年もいい本に出会えますように。
過去のもの:
オンラインAIギター教室を作れたらいいな、と思ったらdocomoがピアノ版を出してた
最近メニューを決めて毎日ギターの練習をしてる。一週間で18000回近くピッキングしていることになる。数字にしてみると凄そうに見えるけど、毎日決められたことをやるだけである。練習は飲んでると全く捗らないので、練習をこなしたら飲んで良いことにしている。努力は仕組みだなー
— 藤村 (@ffu_) 2018年8月28日
次はギターの波形を解析して運指とピッキングの精度を定量化したい。そうしたらどの練習の上達率が高いか測れるので、より効率的に練習できると見込んでいる。WebAudioで音程の図を出すのは成功したんだけどたぶんこれ使った方が良いっぽい。リアルタイムである必要はないしhttps://t.co/9cc7hjbTni
— 藤村 (@ffu_) 2018年8月28日
ゆくゆくはスマホのカメラでモーションキャプチャーしてフォームの矯正とかもしたい。そしたらオンラインAIギター教室できる
— 藤村 (@ffu_) 2018年8月28日
オンラインAIギター教室、一番ニーズとボリュームがあるビギナー向けのものをどう作ればいいか(=ビギナーはどうやって上達するのか)わからないから難しい。フェンダーの人曰くはじめてギター買った人の9割が一年以内にやめちゃうらしい。弾けるようになるまでに必要な練習量が多い
— 藤村 (@ffu_) 2018年8月28日
ギターは弾けるようになるまでが長いという面で投下する時間的リソースに対して利益(曲が弾けて楽しい)を得られるまでが長いし、もしかしたら習得が簡単な現代の電子楽器に比べて利益率が低いのかもしれない、という悲観論がある一方、エレキギターの音はDTMで再現するのがとても難しいとか
— 藤村 (@ffu_) 2018年8月28日
弾き終わって数秒でスコア出せたら実用的。波形はストリーム処理できるはずだから行けそうな気がするけどlibrosaのパフォーマンス次第か
— 藤村 (@ffu_) 2018年8月28日
とりあえず指4本全フレットの運指練習が定量的に効率的にうまくなるやつを作ってみるかな。模範演奏の波形と自分が弾いた波形の差分を見て「160bpmで5フレットから3421を弾くと高音弦で小指を離すのが遅い」くらいは言えそうなので、弱点を指摘するくらいはできるはず
— 藤村 (@ffu_) 2018年8月28日
などとツイートして数ヶ月が経った。 Rocksmith、Yousicianなどの競合を発見がいることはわかった。さらにdocomoがピアノ版を出していた。
みんな考えることは同じですね。
ちなみにdjango + librosaでWAVを送るとchromagramが返って来て超雑にヴィジュアイズするところまでは出来ました。djangoはRails以上に'omakase'で悩むことが少なくて良いですね。あとGAEのStandard Environmentはデプロイが早くて最高。 ギターの練習は毎日決めたメニューでやってたら手が痛くなったのでやめた。
実行したコマンドをそのままコメントにしてコミットするGitのサブコマンドを作ったら便利だった
例えばRailsのジェネレーターを実行したら、実行したコマンドをそのままコミットメッセージにしてコミットしたいじゃないですか*1。これ、毎回コマンドをコピペするのが面倒なのでgit-run
という雑な名前でサブコマンドを作りました。
こういう感じで動きます。
$ git run bin/rails g model Article title:string body:string + eval bin/rails g model Article title:string body:string ++ bin/rails g model Article title:string body:string Running via Spring preloader in process 85030 invoke active_record create db/migrate/20180330085508_create_articles.rb create app/models/article.rb invoke rspec create spec/models/article_spec.rb invoke factory_bot create spec/factories/articles.rb + git add . ++ echo bin/rails g model Article title:string body:string + git commit -e -v -m 'bin/rails g model Article title:string body:string' [post-read-ui 664e3610f] bin/rails g model Article title:string body:string 4 files changed, 23 insertions(+) create mode 100644 app/models/article.rb create mode 100644 db/migrate/20180330085508_create_articles.rb create mode 100644 spec/factories/articles.rb create mode 100644 spec/models/article_spec.rb
コミット時はエディタが立ち上げるようにしています。3行目以降に理由や経緯を書きたい場合があるので。
このようにgit run
以降をコメントにしてコミットされます。
$ git log -1 commit 664e3610f8f0f35c4b252b28a845252bf7b7f1b0 (HEAD -> master) Author: Daisuke Fujimura <me@fujimuradaisuke.com> Date: Fri Mar 30 17:55:09 2018 +0900 bin/rails g model Article title:string body:string
コマンド自体は単純です。
#! /bin/sh set -xe eval $@ git add . git commit -e -v -m "$(echo $@)"
便利!
*1:これは@amatsudaさんと一緒に仕事をしている時に教えてもらった。
90年台以降の音楽を聴くことをとりまく環境の変遷
もうすぐ文庫がでる『誰が音楽をタダにした』を読み終わりました。面白すぎて一日で読んでしまった。
CD全盛期に音楽を聞き始めた音楽マニアとしてはなかなか感慨深くも懐かしく、まがりなりにも作品をリリースしているアーティストとしては考えさせられることも多い本でした。
読了後に「音楽を聴く」という行為とそれをとりまく環境の変遷についてツイートしようとしたら長文になってしまったので、こちらにツイート下書き欄からコピペして改行を入れたものを転記してみます。書きなぐりの駄文なので読みづらいのはご容赦ください。
音楽聞き始めの1990年代末はアンダーグラウンドなアーティストや過去のカルトバンドの情報は断片的にしかなくて、音楽雑誌の隅っこの短いレビューやインタビューで挙げられる名前、レコード屋の広告の短いインフォが貴重な情報源だった。あとサンクスリストに載ってるバンドを片っ端から聴くとかしていた。みんなTシャツ着てるけど音源がデモテープしかないアーティストとかは本当に謎で、当時流行ってたSoulseekで必死に探すけどごく一部の人しか持ってなくて見つからないとかだった。しかも何者かは全くわからない。Necrovoreとかそうだった。Soulseekの次はブログにRapidshareにマニアックな音源が解説付きでアップロードされるようになった。
伝説のタワレコ6Fで再発を試聴して買ったArchimedes Badkarが随分気に入って、そのまわりのProggと呼ばれるスウェーデンのプログレッシブ・ロックの一団の情報なんかはProg not Frogとかのサイトが頼りだった。あとRaider Klanが臆面もなくパクってスタイルが普及したメンフィスのギャングスタ・ラップにも当時どハマリしていて、その辺はBottom of the Mapってサイトがやばかった。
とにかく当時は音楽のアーカイブにまつわる情報が今ほど整理されてなくて、カルトな音楽の宝探し的な楽しみがあった。これがインターネット上でだんだん整理されていく流れになった。先駆けはユーザー参加型でリリース情報など「メタルの百科事典」を作ろうというMetal Archivesだったと思う。これによってスウェーデンのC級デスメタルバンドのサイドプロジェクトが一本だけ出したデモテープの参加メンバーまでわかるようになった。百科事典に乗っているので原理的に未知のバンドはいなくなった。
そしてDiscogsが全ジャンルでそれをやってしまった。ディスクガイドブームも同時期だと思う。もう謎の音楽は存在しない。しかし皆音源が欲しいので、ブラックメタルのカルトバンドの50枚しか出ていないLPが2000ドルでeBayで取引されるとか、レコードの値段が高騰した。そして再発版が出まくった。シャツやパッチがついた豪華なボックスセットを予約販売するという商法も現れた。デスメタルマニアの僕でもわざわざ聞きもしないような地味なバンドがカルトバンドとして再発されるなど。
個人的にはこの頃になるとあらかた自分の専門分野は聴き尽くしてしまい、好きなジャンルの重箱の隅的なアーティストを確認のために聴くより、まだ聴いてないジャンルの名盤を次々と聴くほうが楽しくなってきた。
そして今やほぼ全てがYoutubeにあり、聞く価値のある名作の9割くらいがストリーミングサービスにある。スマートフォンで常に繋がった状態で注意力は断片化したうえ曲の切り替えも簡単になり、フルアルバムを聴くことも少なくなった。という音楽を聴くことをとりまく環境の変化を誰かちゃんとまとめてくれ。ある種の情報流通革命が起こったので、面白いと思う。あと音楽を作ること、音楽を流通させることについても同様に面白いはず。
2017年に読んだ本
今年は哲学の入門書が豊作でした。後半は計量経済学に足の指先だけ突っ込んで面白さがわかってきました。小説はあまり読めず。

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永井荷風の小説読んでるだけど、そろそろセフレのオジサンを切ってちゃんと彼氏作ろうかなーと思ってる女の子が他の男と寝ているのをオジサンに発見されて、若干ガチ恋入りかけてたオジサンがブチ切れて刺客を放ち、女の子の家に猫の死体を投げ入れたりする、というマジでどうでもいい話でうける
— 藤村 (@ffu_) November 22, 2017
だが、冷たい自然主義の目線でそれを描くと芸術になるという。

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道徳心理学。人間の道徳的な判断は「ケア、公正、忠誠、権威、神聖、自由」の6つの受容器のバランスで決まる、という話に説得力がありすぎて。他人の道徳感情が理解できない人におすすめ。

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カウンターカルチャーがいかにカウンターでなくなったか、経済的・社会的インパクトがなかったか、という話。下記の記事を読んで興味が持てた人にはお勧め。怒る人もいると思うけど、概ね説得力のある議論だと思う。 ジョセフ・ヒース『パンクは死んでいない』(2016年3月21日)

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アフリカ、特に独立後のギニアの音楽について。
最近ギニアの70年代の音楽をちょいちょい聴いてる。いわゆるアフロ・キューバン的な雰囲気と現地っぽい謎の音程感がいい雰囲気で混ざってて聴き心地がよい。で、この本を読んだら、アフロ・キューバン的な要素は当時ギニアでキューバから輸入された音楽が流行っていたかららしい。想像と逆だった pic.twitter.com/oFBhWxJRO5
— 藤村 (@ffu_) August 12, 2017
ちなみに当時のギニアはアフリカでいち早く植民地支配を脱したが共産主義独裁政権になったという状況。文化な独立も目指しはじめて、海外の音源の流通が止まった。で、国営レーベルができてお抱えバンドがレコードを出すことに。しかしそれが、国営でこれはマズくね?って色気のある代物なんですよね…
— 藤村 (@ffu_) August 12, 2017
こちらです。Bembeya Jazz National。国民的人気だったらしい。 - Super Tentemba - Bembeya Jazz National 1972 https://t.co/4mzIAhgyEK via @YouTube
— 藤村 (@ffu_) August 12, 2017

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『データ分析の力』を読んでもう一歩踏み込むにはピッタリ。具体的なやり方が書いてある。

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かつて哲学は他の学問の基礎だった。それが20世紀に否定され、哲学は他の学問と地続きになったよね、だから、例えば「道徳ってなに?」って問いにも心理学はじめ科学を使って答えちゃうよ、というのが(超雑に説明するところの)自然主義。こうなると出て来るのが「科学、つまり因果関係が全てを支配するところで善悪をどう語るの?」って問い。これに自然主義は回答を出していくんですよね。という説明が面白いと思った人は是非読んでみてください。読みやすいので科学読み物を読める人ならイケるはず。『メタ倫理学入門』についで今年の二位。

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ビットコイン物語。ドラマがある。いまのうちに読んでおいたら弾ける泡も綺麗に映るかもよ?

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アパレルは大変そうである。百貨店の功罪(功はあるのか?という問いはさておき)は大きい。人間に絶対必要なものだから、がんばってほしい(小並感)。

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プロフェッショナルすぎる。20代に読んだら人生の指針になったかも。
昨年の(を今年書いたもの)はこちら 2016年に読んだ本の一部 - fujimuradaisuke's blog